インテリアは贅沢? それとも投資?日本とアメリカにおけるインテリアデザイナーという職業
インテリアデザイナーの地位、日本とアメリカの違い。仕事内容はされど収入にも大きな違いが!日本人とアメリカ人、家にお金をかける理由がここまで違う!
これからインテリアデザイナーを雇いたいと考えていたり、インテリアデザイナーになりたいと思っている人には今日の記事は役に立つかもしれません。
なぜ日本ではインテリアデザイナーやコーディネーターを雇うというケースが少ないのか、これは私の疑問でもありました。調べてみたらなるほど、と納得したので今回はこの調査結果を皆さんとシェアしたいと思います。
日本でインテリアコーディナーターを雇う人の割合は一般住宅における利用率(推定)だと全体の5−10%くらいで住宅購入やリノベーションの際にインテリアコーディなコーディネーターを依頼する人は少数派であることがわかります。そしてどうもインテリアコーディネーターを雇うのは富裕層のみという考え方が主流で欧米に比べると、日本では「プロに空間を任せる文化」がまだ一般的ではなく、DIY志向や自己判断による購入が主流みたいです。
注文住宅や高額リフォームでは利用率が20−30%に上がるケースもあるようですが大手住宅メーカーや設計事務所では、セットでコーディネートサービスが付属していることも多いようですが何となくデザイン的にあまりオリジナリティーがないようにも見えてしまいます。
では収入面ではどうでしょうか?
これは私のリサーチなのでどなたか実際にインテリアコーディネートを職業にされている方がいらしたらご意見いただきたいのですが日本では一般的にはこんな感じなようです。
平均費用(簡易相談) 1〜3万円/回
平均費用(トータルコーディネート) 5万〜30万円程度、案件により100万円超も
傾向 都市部・感度の高い層で需要増加傾向
そこで私の住むエリアを基本に比較をしてみました。この辺りの傾向は私も理解しているのでアメリカ、特にカリフォルニア州オレンジカウンティと日本のインテリアデザイン市場を比較すると、文化・価格帯・利用率に大きな差があることがわかりました。
簡単に表にしてみると、、、、
まずサービスの利用の動機の違いが一番、なるほど〜と思わされた点。
日本では美意識や機能性重視であることに対してアメリカではタイムマネジメント(自分の)や資産価値向上のための投資目的の意識が強いということ。
ここには載っていませんが、アメリカではインテリアデザイナーは殆ど自分のファームを持つ傾向にあります。もちろん家具メーカーなどに働くデザイナーも多いですがコミッション性ということも多く、お給料というよりは自分で稼いでいく傾向にあります。
そしてゆくゆくはデザイナーは大きくなって自分の家具ブランドを作ったり、ラグや家具を専門にしている業者とコラボをしたりショップを持ったりして自己ブランドの商品を売りながらデザインビジネスを受注していく、という流れです。
なのでインテリアデザイナーは建築士や住宅メーカーと同じような地位を保ち、売れっ子は引っ張りだこになるという傾向にあるのです。
OCの住宅市場は「美しく整えた家=高く売れる」という共通認識があり、インテリアデザイナーは資産価値を高める手段とされています。
私も不動産フリップをしているのでその辺は熟知しながらリモデルをしています。






不動産価値の上がるアメリカとそうではない日本とでインテリアデザイナーという職業にも大きな違いがあるんだということがわかりました。
ちなみにアメリカでのインテリアデザイナーの金額の設定も色々でした。
時給制(Hourly Rate)
平均:$150〜$500/時(約2〜7.5万円)
高級エリアでは$750超も珍しくない
プロジェクト単位(Flat Fee)
ワンルーム:$5,000〜
一軒家全体:$20,000〜$100,000(内容・面積・ブランドにより変動)
パーセンテージ制(Percentage of Project Cost)
リノベーション総額の10〜20%
家具購入費用に対し「マージン(コミッション)」が乗るケースが多い
文化や価値観の違いが大きいですよね。
まとめてみるとこんな感じかな〜と思います。
というわけで文化が異なると同じ名前の職業でも全く違う立ち位置にあることがわかりました。インテリアデザインにかなりお金をかける理由はただ単に”お金があるから家を素敵にしよう!”というよりは投資としてお金を使い、所有している間は満足しながらそのあとは必ず元を取ってやる!という強い投資マインドが背景にあることが消費者のマインドの違いですね。笑
アメリカで不動産投資とインテリアデザインを同時に進めて早くも18年ほど経ちますがやっと日本でインテリアデザイナーがアメリカほど庶民の生活に溶け込んでいない理由がわかった気がします。
今インテリアデザイナーをしている人、これからキャリアとして始めたい人、今後日本でも資産価値の向上という点に重点を置くことができれば次第に広まっていくかもしれません。
ご意見などあったらコメント頂けたら嬉しいです!